松井鉄工所 際カッターの応用

松井鉄工所から、柱の首切り専用の電動工具『際カッター』が販売されていますが、取扱説明書を見る限り、荒床を貼ってあること前提で使用する工具のようです。
そのことは入手する前から百も承知でしたが、当然、荒床を貼っていない場合に首切りをしたい場合もあります。そこで、応用するための冶具を考えたのですが、


まず、根太ピッチより少し長い垂木に、根太ピッチより少し短い桟木を垂木から出すようにずらして打ちつけます。

それを首切り位置の両脇に、ずらした桟木が内側に出るように根太間に入れて垂木を固定します。その桟木に対して高さ定規となる床材を固定したらOK。

あとは横にビーッとやって完了ですが、この時に注意しなければならないことが一つ。柱のすぐ脇の際根太なのですが、これがカッターの切削開始位置より短かく切られていれば、高さ定規より少しでも高い場合に、荒床がある場合と同じで高さ定規に合わせて削られてしまうので問題ありません。しかし、上図のように切削開始位置まで際根太が伸びている場合に高さ定規より少しでも高いと、切削開始位置の真下の部分は高さ定規に合わせて削ってはくれません。

これは切削刃物の中央部分に刃が無いためです。丸ノコの刃に外周のチップ部分しか切削能力が無いのと同じです。しかも、切削能力の無い台座の部分が際根太と接触して振動してしまいます。そのため、際根太を通したり、長くする場合は高さ定規の下端と際根太の上端が完全に同じか、少し低いぐらいになっているかどうかを加工前に確かめる必要があります。

最初から際カッターを使う予定であれば、際根太を上図よりも短くしておくのがベストです。