通りで…

高級替刃式鋸の「○○な奴」でお馴染みの鋸工房が倒産していたというのを今日知りました。
以前から私は「硬い奴」「キレる奴」を使用していて、最近では「黒い奴」という両刃鋸を愛用していましたが、去年ぐらいから替刃を販売しているサイトが無くなったことに気づき、「黒い奴」の廃盤かと思っていました。
ところが、大工道具通販大手のホームメイキングで豊富にあった鋸工房のラインナップが無くなり、不審に思っていたのですが、まさかこのような結果になっていたとは知りませんでした。

しかし何故か、大工道具通販大手の道具道楽には「大吉堂」というブランド名で未だに「硬い奴」が販売されています。「大吉堂」とは、「鋸工房」になる前のブランド名だった筈です。かつ、「硬い奴」の改良版として「石頭」が発売された筈ですが、そうなると型落ちであるはずの「硬い奴」を取り扱っている理由が不明です。

代用品として、高級替刃式鋸ブランドとしてはおそらくシェアNo.1である木島精工の「峰の嵐」の尺目を購入してみました。
使用感としては、剛性も高い感じで結構永切れします。鋼の反発が強く、錆びないので玉鳥のブルーハードの様な感じです。ブルーハードより切り進みがスムーズですが、ゴリゴリと被削材を擦り減らして切り進んでいく感じがブルーハード同様に高級鋸特有の繊細さを欠いている様な感じがして、個人的にはあまり好きになれませんでした。
鋸工房の代用品として「峰の嵐」ともう一つ購入してみたかったのがヒシカの替刃式両刃鋸です。ヒシカはプロンリーという片刃式鋸で初めて縦・横・斜め全方向を切断出来るマド目(横挽き刃の内の何枚おきかに縦引き刃が並んでいる)を採用したメーカーです。今ではホームセンターでもバクマのマド目の鋸を目にすることができます。後発で鋸工房にも大吉堂時代に「トリプルな奴」というマド目の鋸がありましたが、これは私が使用することなく廃盤となってしまいました。ヒシカのプロンリーは以前使用した事があり、これは縦挽きも可能なマド目と謳ってはいるものの、縦挽きのレベルとしては縦引き可能とは言い切り難い程のレベルでしたが、横挽きはマド目に関係なく食い付きがよく、切り進みがいい鋸でした。今では岡田金属のゼットソー・タジマのゴールド鋸のコストパフォーマンスの良さ故に、他の横挽き鋸は使わなくなってしまいましたが、せめてゼットソーの倍額くらいでプロンリーが買えればと常に思います。
今度、ヒシカの「別所二郎作」というの両刃鋸を購入してみますので、気が向いたらまたレポート致します。